変形性股関節症とトレンデレンブルグ跛行について

変形性股関節症とトレンデレンブルグ跛行について

今回のブログでは、前回に引き続き変形性股関節症をお持ちの方が、歩く際の1つの癖となりやすいトレンデレンブルグ跛行について解説します。

前回のブログでは、歩行の際に患側(変形をお持ちの関節側)に体が傾く事を指す、『デュシャンヌ跛行』についてご説明しました。変形性股関節症をお持ちの方に良くみられる、もう一つの歩くときの癖が『トレンデレンブルク跛行』になります。

トレンデレンブルク跛行とは、歩行の際に患側(変形をお持ちの関節側)と反対側に体が傾き、骨盤の高さが傾斜する事(支持している足の反対側が下がってしまう状態)を指します。右の股関節に変形をお持ちの場合は、右足で体重を支えるタイミングで、体幹が左側に傾斜し骨盤の左側が下がってしまう現象を指します。この体の傾きの原因は、複数可能性考えられます。①患側股関節の筋力(主に外転筋)の低下 ②患側股関節の関節可動域(主に外転可動域)の制限 ③患側股関節の痛み ④体幹のインナーマッスルの機能低下 ⑤仙腸関節や患側股関節を含めた荷重伝達不良(上手に力を伝える事ができない機能障害)などが考えられます。

デュシャンヌ跛行と比較して注意が必要な点として、トレンデレンブルク跛行が歩く際に強くみられるケースでは、体重を支えるタイミングで股関節の支える面積(大腿骨頭に対する臼蓋の面積)が減少してしまう事が想定されるため、変形をお持ちの股関節により大きな負担をかけている可能性がある事です。

フィジオセンターではこのような場合、体が大きく傾く原因を分析して、どの筋肉やどの関節の働きを促す事が必要か?または、どの筋肉や関節の過剰な働きを抑えるが望ましいのか?このような点を確認しながら進める事で、過剰な体の傾きの軽減を図りながら、コンディショニング・施術を進めます。

フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、変形の影響お持ちの股関節だけではなく、全身的に姿勢や動きを拝見して、どのような体の使い方を行う事で股関節の負担を軽減する事ができるかをご提案しています。ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。 

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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