本日のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方々からご質問を頂く事のある、歩行時の痛みに関わる『変形性股関節症と歩行時の衝撃吸収メカニズムについて』解説します。
股関時は歩行時に、足が床に接地したタイミングで床から返ってくる衝撃を吸収し、効率的にエネルギーを伝達する役割を担っています。 しかし、変形性股関節症の進行に伴い、この衝撃吸収メカニズムが低下してしまう事で痛みや股関節に機能障害が発生する事があります。
股関節の吸収衝撃は、以下の主要な要素によって成立します。
1つ目は、筋肉の作用による制御です。股関節周囲筋(大殿筋・ハムストリングス・中殿筋など)は、床から返ってくる反力に対して適切なタイミングで活動して衝撃を吸収します。
2つ目は、関節軟骨の機能です。関節軟骨は荷重時の圧力を均等に分散し、股関節の運動をサポートします。変形性股関節症をお持ちの方の場合、軟骨が摩耗することで衝撃吸収能力が低下し、股関節への直接的な関節応力が増加してしまいます。
3つ目は、股関節・膝関節・足関節の協調した働きです。健常者では、歩行周期の立脚相(体重を支える時間)ではこの3つの関節が協調的に働き特定の関節への負荷が高まらないように調整が行われています。一方、変形性股関節症をお持ちの方の場合は、これらの協調した働きが低下する事や、股関節の機能を足部を中心に補う事が指摘されています。
フィジオセンターではこのような場合、歩くフォームの観察と痛みや関節の固さを伴うタイミングを確認します。その不具合が発生するタイミングで必要とされる、関節の可動域や筋肉の機能、股関節・膝関節・足関節・体幹機能などの役割を元に、関節の位置の修正や筋肉の働きをサポートする事、または過剰に働いている筋肉の作用を抑制する事などの検査を行い、その方にとって必要性の高いエクササイズを選択して、施術・コンディショニングを実施しています。
当センターでは変形性股関節症をお持ちの方で、外来リハビリテーションが処方されていない方、また医療保険での算定日数の影響により外来リハビリテーションが終了されている方、外来リハビリテーションと並行してリハビリテーションの実施をご希望される方に対して、変形性股関節症をお持ちの股関節に対して最適と考えられる施術・コンディショニングをご提案しています。
ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner(CMP) / マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志