運動療法と栄養管理が変形性関節症に与える影響について

運動療法と栄養管理が変形性関節症に与える影響について

フィジオセンターでは、変形性股関節症や変形性膝関節症などの症状に悩む方へ向けて、定期的にブログにて情報発信を行っています。今回は、変形性関節症をお持ちの方々に対する、運動療法と栄養管理が与える影響について解説します。

今回は、昨年発表されたSafwa Nayabらによるシステマティックレビューの内容について解説します。

□運動療法の種類と効果について
・有酸素運動:ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動は、痛みの軽減と心肺機能向上に有効であり、特に若年~中年層(50歳以下)の変形性股関節症・変形性膝関節症を持つ方々に推奨されています。有酸素運動は体重管理にも寄与し、股関節への負荷軽減に繋がります。

・抵抗運動:抵抗運動が、歩行中の筋力の発揮と疼痛の軽減が報告されています。

・太極拳:バランス能力や柔軟性を高める低強度の運動であり、高齢者層(50歳以上)に特に適しています。特に疼痛の軽減に関与します。

・マルチモーダルプログラム:運動療法を単独で行う事よりも、運動療法+栄養管理を組み合わせた介入のほうが、疼痛軽減・筋力強化・QOL改善の効果が大きいことが示されています。。特に肥満を合併する症例では、体重管理を含むアプローチが推奨されます。

□フィジオセンターでの応用ポイントとしては、以下の内容が考えられます。

1つ目は、痛みのある膝関節・股関節を適切に保護するインナーマッスルのエクサイズに並行して、プールでのウォーキング(有酸素運動)などを組み合わせる事です。

2つ目は、転倒リスクの高い高齢者で、変形性膝関節症・変形性股関節症をお持ちの方々には、不安定なマットやバランスツールを使用して、変形のある関節に対して低衝撃でバランス改善に寄与する運動を実施します。

3つ目は、医療機関に通院を行われている方々においては、医療機関において栄養指導を受けて頂いた中で、先に挙げたその方にあった適切な運動やエクサイズを組み合わせる事が重要です。

□まとめ

Safwa Nayabらの研究では、運動療法と栄養管理が、変形性膝関節症・変形性股関節症に対して高い有効性を示すことを示しています。

当センターでは、変形性膝関節症・変形性股関節症をお持ちの方で、外来リハビリテーションが処方されていない方、また医療保険での算定日数の影響により外来リハビリテーションが終了されている方、外来リハビリテーションと並行してリハビリテーションの実施をご希望される方に対して、最適と考えられる施術・コンディショニングをご提案しています。

ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner(CMP) / マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト BFJ公認野球指導者 基礎I U-15
津田 泰志

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