新学期が始まり、学校検診で「側弯症の疑いがあります」「整形外科を受診してください」と書かれた紙を受け取り、不安なお気持ちになられているご家庭も多いかと思います。
しかし、まず大切なのは、必要以上に不安になりすぎず、現在のお子様の状態を正しく理解し、成長期に適切なチェックとケアを行っていくことです。
当センターにも、小学校低学年の軽度側弯症の方から、中学生・高校生まで、学校検診で側弯症の疑いを指摘されご来院される方が多くおられます。
今回は、「思春期特発性側弯症」について、そして悪化しやすい時期や、ご家庭でできるセルフチェック、予防改善のためのエクササイズ、日常生活での注意点について分かりやすく解説いたします。
■ 思春期特発性側弯症とは?
側弯症とは、背骨が左右に曲がり、ねじれを伴う状態をいいます。
特に多いのが「思春期特発性側弯症」と呼ばれるもので、10歳前後から成長期にかけて発症することが多く、特に女子に多くみられます。
「特発性」というのは、はっきりした原因が分かっていないという意味です。
初期には痛みがほとんどないことも多く、ご家庭では気付きにくいため、学校検診で初めて指摘されるケースも少なくありません。
■ なぜ成長期に悪化しやすいの?
側弯症は、身長が急激に伸びる時期に進行しやすい特徴があります。
特に以下の時期は注意が必要です。
・小学校高学年〜中学生
・初潮前後
・身長が急に伸びている時期
・骨の成長が活発な時期
骨の成長スピードに対して、筋肉や姿勢のコントロールが追いつかないことで、背骨のバランスが崩れやすくなります。
そのため、「早めに気付き、定期的にチェックすること」がとても重要です。
■ ご家庭でできるセルフチェック
以下のような変化がないか、時々確認してみましょう。
・肩の高さが左右で違う
・肩甲骨の出っ張り方が違う
・ウエストのくびれが左右非対称
・骨盤の高さが違う
・スカートやズボンが回りやすい
・前かがみになると背中の左右差がある
特に有名なのが「前屈テスト(Adam’s Test)」です。

お子様に両膝を伸ばしたまま前かがみになってもらい、背中の高さに左右差がないか確認します。
ただし、見た目だけで判断することは難しい場合もありますので、学校検診で指摘された場合は、一度整形外科などでレントゲン評価を受けることをおすすめします。
■ 側弯症を悪化させないためのセルフエクササイズ
側弯症では、「背骨を支える筋肉」「姿勢を安定させる筋肉」をバランス良く使うことが大切です。
無理な矯正ではなく、正しい姿勢感覚を身につけることを目的に行いましょう。
【1】体幹安定トレーニング
四つ這い姿勢から片手・片脚をゆっくり伸ばします。
左右10回程度、身体が傾かないよう注意して行いましょう。
姿勢保持筋の安定性向上に役立ちます。
【2】骨盤・股関節ストレッチ
股関節や骨盤周囲の硬さが強いと、姿勢バランスに影響します。
無理のない範囲で、太もも裏や股関節周囲をゆっくり伸ばしましょう。
■ 日常生活で気をつけたいこと
・長時間同じ姿勢を続けない
・スマホやゲームで猫背姿勢になりすぎない
・重い荷物をいつも同じ側で持たない
・睡眠時間をしっかり確保する
・急激な成長期には定期的に姿勢を確認する
特に最近は、スマホやタブレット使用時間の増加により、姿勢の崩れが強くなっているお子様も多くみられます。
「良い姿勢を無理に作る」のではなく、「自然に身体が支えられる状態」を作っていくことが大切です。
■ 最後に
学校検診で「側弯症の疑い」と言われると、不安になるご両親も多いと思います。
しかし、早期に状態を把握し、成長期に適切なチェックと運動を行うことで、悪化予防につながるケースも多くあります。
フィジオセンターでは、専門の側弯症セラピストが、お子様の状態を丁寧に確認し、ご質問や日常生活のアドバイス、運動指導などを行っております。
また、シュロス側弯体操の専門セラピストによる、シュロス側弯体操など、側弯症に特化したエクササイズも実施しております。
ご不安なことがございましたら、どうぞご遠慮なくご相談ください。
東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター
問い合わせ:info@physiocenter.jp
TEL:03-6402-7755
フィジオセンター
理学療法士 :大田(国際シュロス側弯症セラピスト)