成長期のお子さまでは、スポーツや日常生活の中で「膝のお皿のまわりが痛い」と訴えることがあります。
階段の上り下り、走る、ジャンプする、しゃがむといった動作で痛みが出たり、運動後に膝の前側が痛くなったりすることもあります。
また、お子さまによっては膝のお皿(膝蓋骨)が外側へ動きやすく、痛みや不安定感につながっていることもあります。
このような膝の症状に対して大切なのは、痛みがある膝だけを見るのではなく、股関節から足まで下半身全体の動きやバランスを確認することです。
膝の痛みには「股関節の使い方」が関係することがあります
歩く、走る、階段を上り下りするといった動作では、股関節・膝・足はそれぞれ別々に働いているわけではありません。すべてが連動して身体を支えています。
例えば、片脚で立ったり、しゃがんだりしたときに、股関節やお尻の筋肉がうまく働かないと、膝が内側へ入りやすくなることがあります。
このような動きを繰り返すことで、膝のお皿のまわりに負担がかかり、痛みにつながる場合があります。
そのため運動療法では、膝や太ももの筋肉だけでなく、お尻や股関節周囲の筋肉を強くし、膝が安定して動けるようにするトレーニングも行います。
足のアーチも膝と関係しています
もうひとつ確認したいのが「足」です。
立ったときや歩いたときに、土踏まず(足のアーチ)が大きく下がり、足が内側へ倒れ込むお子さまがいます。
足が必要以上に内側へ倒れ込むと、それに伴ってすねや膝も内側へ動きやすくなり、膝の動きに影響することがあります。
そのため、膝に痛みがある場合でも、足の形だけでなく、立ったとき・歩いたとき・片脚でしゃがんだときに足がどのように動いているかを確認することが大切です。
必要に応じてインソールで足をサポートします
足のアーチが大きく崩れ、それが膝の動きや痛みに影響していると考えられる場合には、**インソール(靴の中敷き)**を使用して足をサポートすることがあります。
ただし、インソールは単に「土踏まずを高くするためのもの」ではありません。
足元を適切に支えることで、立つ・歩く・走るときの足や膝の動きを整え、身体をより安定して使いやすくすることが目的です。
また、インソールだけに頼るのではなく、股関節や膝の筋力トレーニング、身体の使い方の練習と組み合わせることが大切です。
成長期だからこそ、身体全体を確認します
成長期は身長や体重が大きく変化し、骨の成長に筋力や身体のコントロールが追いつかないこともあります。
特にスポーツをしているお子さまでは、走る、ジャンプする、着地する、急に方向を変えるなど、膝に大きな力が加わる動作を何度も繰り返します。
そのため、
股関節やお尻の筋力
太ももや膝周囲の筋力
足のアーチや足首の動き
立ち方・歩き方・走り方
スクワット・ジャンプ・着地などの身体の使い方
などを総合的に確認し、そのお子さまに必要な運動療法を考えていきます。
膝が痛いからといって、原因が必ず膝だけにあるとは限りません。
股関節から膝、そして足までをひとつのつながりとして考え、身体全体の機能を整えていくこと。
それが、成長期のお子さまの膝への負担を減らし、スポーツや日常生活へ安心して戻っていくための大切なポイントです。
このような膝の痛みや膝蓋骨の不安定感、足のアーチの崩れなどが気になるお子さまがいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
フィジオセンターでは、足・下肢のリハビリテーションを専門とする理学療法士が、お子さま一人ひとりの身体の特徴や動きを丁寧に評価し、股関節から膝、足部までを総合的に確認します。
評価結果に基づき、運動療法を中心に、必要に応じてインソールやサポーターなども活用しながら、痛みの改善だけでなく、より良い身体の使い方を目指した総合的なリハビリテーション・コンディショニングをご提供いたします。
東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター
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フィジオセンター
理学療法士 :大田