側弯症のための体操には、正しい腹式呼吸と腹腔内圧のアップが大切です!!

側弯症のための体操には、正しい腹式呼吸と腹腔内圧のアップが大切です!!

側弯症のための運動というと、

「硬いところをストレッチする」
「左右の筋力差を整える」
「弱い筋肉を鍛える」
「左右均等に体重をかける」

といった方法を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

もちろん、これらも身体の状態に応じて大切な要素です。

しかし、フィジオセンターでは、それだけではなく「呼吸」と「身体の深いところにある筋の働き」にも大いに注目しています。

特に大切にしているのが、

・横隔膜
・腹横筋などの腹部深層筋
・骨盤底筋

の働きです。

■「良い姿勢を頑張る」と、なぜすぐ疲れるのでしょう?

椅子に座っているときや立っているとき、

「背筋を伸ばして!」
「胸を張って!」
「良い姿勢を保って!」

と言われた経験はありませんか?

そこで一生懸命、背中や腰を伸ばして良い姿勢をつくろうとすると、数分もしないうちに背中や腰が張ってきたり、疲れてしまったりすることがあります。

すると、

「筋力が弱いから姿勢を保てないんだ」
「もっと背筋と腹筋を鍛えなければ」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、必ずしもそうとは限りません。

背中やお腹にある比較的大きな筋肉を強く使い続けて姿勢を保とうとすれば、当然、筋肉は疲労します。

大切なのは「力いっぱい姿勢を正す」ことではなく、できるだけ少ない力で身体を支えられる仕組みを上手に利用することです。

■ お腹の中に「風船」があると想像してみてください

ここで、ひとつ風船をイメージしてみましょう。

膨らませた風船の真ん中あたりを両手で包み込むようにして、軽く圧してみます。

すると風船は、上下方向に膨らもうとします。

中の空気による圧力が変化するためです。

私たちの身体も、まったく同じではありませんが、これに似た「圧力を利用して体幹を安定させる仕組み」を持っています。

これが「腹腔内圧(腹圧)」です。

では、風船を包み込んでいた「両手」のような役割を身体の中で担っているのは何でしょうか。

その一つが「腹横筋」です。

腹横筋は腹部の深いところにあり、腹部をぐるりと包み込むように走っています。そのため、しばしば「天然のコルセット」のような筋肉と表現されます。

さらに、下から支える「骨盤底筋群」、上部には呼吸の主役でもある「横隔膜」があります。

これらが呼吸と連動しながら協調して働くことで、体幹内部の圧力調整や脊柱・骨盤の安定に関わっています。

つまり、姿勢を支えるためには、背筋や腹筋をただ強く鍛えるだけではなく、

「呼吸しながら、深層の筋肉をどのように働かせるか」

という視点も重要なのです。

■ 側弯症だからこそ「呼吸」を見てみる

側弯症では、単純に背骨が左右へ曲がっているだけではなく、椎体の回旋を伴うことがあります。

そのため、胸郭の形や動きにも左右差が生じ、呼吸したときに「空気が入りやすい方向」「胸郭が広がりにくい方向」などがみられる場合があります。

そこで大切になるのが、ただ大きく息を吸うことではありません。

「どこを広げながら呼吸するのか」
「横隔膜がどのように働いているのか」
「呼吸と一緒に腹部深層筋がどのように働いているのか」

といった点まで確認していきます。

側弯症の運動療法では、身体を外側から動かすだけではなく、「身体の内側からどのように支えているか」という視点も大切です。

■ 超音波(エコー)で深層筋の動きを確認

深層筋は、身体の外から見ただけでは「きちんと働いているか」が分かりにくい筋肉です。

フィジオセンターでは、必要に応じて超音波画像診断装置(エコー)を利用し、腹部深層筋などの動きを画面で確認しながらトレーニングを行います。

「力を入れているつもり」ではなく、

「実際にどのように筋肉が動いているのか」

を利用者の方にも確認していただきながら、呼吸と筋活動を練習していきます。

■ 40代・50代になってから側弯や姿勢が気になってきた方へ

学生時代や若い頃に、

「少し側弯がありますね」
「経過を見ましょう」

と言われ、そのまま何十年も過ごしてきた方も少なくありません。

そして40代、50代以降になって、

「以前より身体が曲がってきた気がする」
「写真を見ると左右差が気になる」
「長時間立っていると背中や腰がつらい」
「できるだけ手術以外の方法で身体を整えていきたい」

と感じるようになる方もいらっしゃいます。

そのような方に対してフィジオセンターでは、まず現在の姿勢、脊柱・胸郭の状態、身体の動き、呼吸、筋活動などを評価します。

そのうえで、一人ひとりの身体の状態に合わせて、呼吸と深層筋を利用した体幹トレーニングを行います。

また、側弯症に対する専門的な運動療法として知られている「シュロス法(Schroth Method)」のテクニックを取り入れた側弯体操も併せて行い、姿勢や身体機能の維持・改善をサポートしていきます。

側弯症の運動は、ただ背筋を伸ばしたり、左右の筋力差を整えたりするだけではありません。

「呼吸」
「横隔膜」
「腹部深層筋」
「骨盤底筋」
「胸郭の動き」
「腹腔内圧」

こうした身体の内側の働きにも目を向けてみませんか?

側弯症や姿勢の変化でお悩みの方は、フィジオセンターまでお問い合わせください。

東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター

 問い合わせ:info@physiocenter.jp

TEL:03-6402-7755

フィジオセンター
理学療法士(シュロス側弯症セラピスト:ISST) :大田

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