変形性股関節症と転倒との関係について

変形性股関節症と転倒との関係について

 本日のブログでは、クライアントの方からご質問を頂いた、変形性股関節症と転倒(転ぶこと)との関係について解説します。変形性股関節症をお持ちの方は、関節の変形の進行の程度によって、関節可動域の制限・股関節の筋力の低下・痛みが出現することを過去のブログで説明しました。

これらの関節可動域の制限・股関節の筋力の低下・痛みの影響は、歩行の際に痛みを軽減するために歩くフォームが乱れること、その結果バランスを崩しやすくすることが明らかになっています。更に夜間や路面が不安定な状態の場合、転倒のリスクがさらに増加するとされています。

得に注目すべき点は、二重課題(2つの事を同時に行う)の際に歩行速度の低下に加えて転倒リスクが増加する点です。屋外歩行を例にすると、歩道を歩きながら前方から歩いてくる人を避けること、歩きながら足元の水たまりを避けること、横断歩道を見ながら歩くことなどが当てはまります。これは変形性股関節症をお持ちの方の場合、元々お持ちの症状から歩くこと自体に、脳の注意機能(多くのものから、意識をはっきり向ける機能)の容量が分配されるため、これらの二重課題に対して分配できる注意機能の容量が少なくなってしまうと考えてられており、こちらも転倒のリスクが高まってしまう重要な理由の1つとなります。

フィジオセンターではこのような場合、関節可動域制限・筋力の低下・痛みに対する施術・コンディショニングと並行して、二重課題に関するエクササイズを合わせて実際します。具体的には機能の低下しやすいバランスエクササイズを実施しながら認知課題(100から3を引いていく計算を声に出す)を行うことや、歩く練習に加えてに認知課題(野菜の名前を挙げていく)を行うなどです。

フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、変形をお持ちの股関節の機能を出来るだけ発揮できるような働きかけだけではなく、転倒予防の観点からもエクササイズを実施しています。ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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