本日のブログでは、大腿部の痛みや痺れ感覚鈍麻(感覚が鈍くなる事)の原因の1つとして考えられる、外側大腿皮神経の絞扼(他の組織の押されてしまう事)や障害について解説します。
外側大腿皮神経は、第2.3腰神経から起こり骨盤内で腸骨筋の前面を走行します。一部では大腰筋の中を通ります。骨盤から出た後は大腿筋膜張を貫通し大腿の前外側部に分布し、この周辺の感覚情報を脳へ送ります。
変形性股関節症をお持ちの方の場合、先にのべた大腰筋の緊張が高くなり外側大腿皮神経を絞扼していまう事、大腿筋膜の部分も固さや滑走不全(組織同士の間の滑りが悪くなる事)を起こしてしまう事で、外側大腿皮神経をに伸長してしまい痛みや痺れを出してしまう事があります。また、時折みられる生活習慣から出現する症状として、タイトな下着やコルセットの着用・ベルトの長時間の閉めすぎも、同様の症状を出してしまう事があり注意が必要です。加えて、変形性股関節症に対する人工関節置換術(前方アプローチ)でも神経の走行に個人差が大きいため、近年術創が大変小さくなっている中でも、一定の確率で症状が出現する事が報告されています。
フィジオセンターでは、腰部や骨盤の理学的所見と組み合わせながら、外側大腿皮神経から症状が出現していると考えられる場合、神経の走行の個人差を考慮しながら絞扼が疑われる筋肉の固さや、周辺の組織の滑走などを確認します。その上で、どの部分の絞扼で症状が出現するかを確認し、余分な筋肉の固さや組織の滑走を改善し症状の変化を確認します。また、普段の生活の中からも絞扼の要因と考えられる生活習慣がないかを併せて確認して、対応方法のご提案を行っています。
フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、変形をお持ちの股関節の機能を出来るだけ発揮できるような働きかけだけではなく、全身的に姿勢や動きを拝見して、どのような体の使い方を行う事でより良い動きになっていけるかを確認して施術・コンディショニングを提案しています。ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。ます。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志