過去のブログでは変形性股関節症をお持ちの方の場合、一日の座位(座り)時間の長い方々の方が、座位時間が短い方々と比較して、痛みの程度が強い傾向がある事をご説明しました。
本日のブログでは、座位時間にも関係する変形性股関節症をお持ちの方の座位姿勢の特徴と、修正点などについて解説します。
変形性股関節症をお持ちの方の座位姿勢の特徴として、屈曲(大腿部がお腹に近づく動き)可動域制限がある場合、骨盤を起こして座る事が難しく、骨盤が後傾方向のままの姿勢となる事が多いと感じます。この場合、腰椎も後弯(腰骨の猫背)方向に位置しやすく、背骨全体の不良姿勢の原因となります。また、左右どちらかの股関節に痛みがあり、左右のお尻に体重を均等分けて座ることが難しい場合は、体が左右どちらかに傾いてしまうため、肩こりや背中の痛みなどの症状につながる事を経験します。
このような不具合に対して、環境面から座位姿勢を修正する方法としては、1つとして適切な椅子を選択する事が大切です。まずは、椅子の座面の高さが重要です、低い座面の椅子は座位姿勢だけではなく、立ち上がりの際に股関節の負担が増加する可能性が高く、概ね高さとしては太ももが床面と平行か骨盤側が若干高くなるような座面の高さが望ましく、加えて足の裏が床面にしっかりつく高さが良いと考えられます。また、座面は柔らかすぎず骨盤を適切に起こしやすい形がよいと考えます。また、座位時間が長時間になる場合は、どうしても股関節や脊柱全体の固さが起こりやすく、さらに痛みにつながる場合もあるため、タイマーなどを使用して20分~30分毎に立ち上がり体を動かす事や、少し歩くなどの対応が望ましいと考えます。
フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、カウンセリングやお仕事での動きや姿勢をお伺いするのに十分に時間を確保する事が可能です。また変形をお持ちの股関節の機能を出来るだけ発揮できるような働きかけだけではなく、全身的に姿勢や動きを拝見して、どのような生活習慣の改善を行う事でより良い動きになっていけるかを確認して施術・コンディショニングを提案しています。 ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志