変形性股関節症と歩き始めの違和感について

変形性股関節症と歩き始めの違和感について

過去のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方において、歩行のフォームや歩数・杖やノルディックウォーキングのポールを使用した際の股関節に与える影響について解説してきました。

本日のブログでは、クライアントの方からご質問を頂く事の多い、歩き始めの違和感や痛みの原因について考えられる理由について解説します。

1つ目は関節内にある滑液の粘性の影響です。股関節に限らず、関節内には関節面の摩擦係数を軽減(滑りを良く)するため、滑液が存在します。この滑液は動作時には粘性が低下し関節の滑りが良くなりますが、変形性股関節症をお持ちの方の場合、関節液の成分の1つであるヒアルロン酸の成分が低下する事も関与して粘性が低下する事に時間がかかる場合があると考えられます。つまり、関節の動き始めに滑らかな動きが難しい可能性があります。

2つ目は、特定の筋肉や軟部組織の固さです。長時間の座位姿勢などの影響により、股関節の屈筋群は短い状態・股関節の伸筋群は引き延ばされた状態でおかれる事になります。立ち上がってから、すぐに歩く場合はこれらの股関節を走行する前後の筋肉のバランスだけ見ても、協調性(バランスよく働きあう事)の乱れが影響している可能性が高いと考えます。

このような場合、フィジオセンターでは施術・コンディショニングをご利用の際に、可能な限り変形性股関節症をお持ちの股関節に対して関節の可動域を保つ事、普段から活動が強くて固くなり易い筋肉に対してはストレッチやリリース、活動が低下しやすく柔らかくなり易い筋肉に対しては関節に負担の少ないトレーニングを行い、滑らかな動きを保つことを目的に介入を行う場合もあります。

加えてクライアントの方に普段から行って頂く管理については、歩き始める前に滑液の粘性を低下する目的で、関節を軽く揺らす運動を行う事、関節裂隙を引き離す方向に関節の位置を合わせる事、筋肉の協調性を事前に調整する方法を一緒に確認を行い、普段から行って頂く形をとるようにしています。

フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、カウンセリングや生活習慣をお伺いするのに十分に時間を確保する事が可能です。また変形をお持ちの股関節の機能を出来るだけ発揮できるような働きかけだけではなく、全身的に姿勢や動きを拝見して、どのような体の使い方を行う事でより良い動きになっていけるかを確認して施術・コンディショニングを提案しています。

ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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