昨日のブログでは、大腿骨頸部骨折術後に行う必要性の高い、立位バランスエクササイズについて解説しました。
本日は、大腿骨頸部骨折受傷の原因として最も多い、転倒を予防するためのバランスに深く関わる要素の1つである足部機能について解説します。
大腿骨頸部骨折後の方、特にご高齢者の方々は、バランス機能の低下により再転倒の危険性が高まるとされています。その中で1つ大切な要因と考えられているのが足部の機能です。足首の関節自体がある程度柔らかく動く事、適切な足首周辺の筋力発揮が重要と考えられていますが、特にバランス機能に関与する事として、足裏の広い範囲に適切に体重をかけられる事です。
高齢者の方の場合、足の前後方向の長さに対して、足の裏の圧をまとめた中心(足圧中心)が半分程度の範囲しかかける事ができない事がわかっています。この足裏の体重をかけられる範囲が低下する場合は、足部より上の膝関節・股関節・上半身や腕を使ってバランスを取る必要があります。その場合、足部で調整するよりも体の揺れが大きくなる事や、大きい筋肉の活動を必要とするため、このバランスのとり方自体が転倒の危険性を高める事がわかっています。
このような場合、フィジオセンターでは大腿骨頸部骨折術後の方がご利用頂く場合、足部の機能を詳細に確認します。左右の機能の差があるか、左右各々の足がどの歩行に体重をかける事が苦手なのか、膝関節や股関節との協調した関係で動く事ができるのか、歩く際の足部の機能は適切に発揮てきているかなどを確認して、必要な足部機能に対するエクササイズ・トレーニングを実施していきます。
フィジオセンターでは、医療機関での外来リハビリテーションと並行して施術・コンディショニングをご利用になられる方、手術後に医療機関でのリハビリテーションの算定日数を超えてしまい、リハビリテーションが終了された方々にご利用頂いています。プログラムの実施内容は、医療機関での治療方針に沿って安全に介入を進めていきます。
ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志