大腿骨頸部骨折術後のバランス機能と視覚の影響について

大腿骨頸部骨折術後のバランス機能と視覚の影響について

昨日のブログでは、大腿骨頸部骨折術後のバランス機能に深く関与する、足部機能について解説しました。本日は、併せてバランス機能に関連の深い視覚の影響について解説します。

私達が、姿勢やバランスを保つ上で特に重要とされているのが、視覚(目からの情報)・固有受容感覚(全身の各関節や筋肉などの組織から脳へ送られる情報)・前庭系の機能(頭部の傾きや回転を検知するセンサーのようなもの)が挙げられます。

特に大腿骨頸部骨折術後の方はご高齢の方が比較的多く、併せて転倒による受傷が最も多い事から、目から正しく周囲の環境を取り入れて姿勢を保つ事、バランスを取る事が大変重要です。特に注意が必要な要素としては、視力が低下している(眼鏡などがあっていない)、明暗順応(明るいところから暗いところへ環境が変わった際に目がなれる事。逆も含まれます)機能の低下、前庭系の機能と目の協調した動きが難しくなる事が挙げられます。

このような場合のアプローチとしては、視力が低下している場合は調整を行った眼鏡などを作成する。暗い足元の環境下では明かりを使用するなど、環境面での調整に加えて運動やエクササイズの実施が望ましいと考えられています。

フィジオセンターにて行う視覚に対するアプローチの例としては、首や体を動かさずに動く目標物に対して目の運動を行う事、反対に1点を見つめたまま首を上下左右に動かす事などを行います。また、視覚に頼る事が難しい環境下で全身の関節や筋肉などからの情報をより有効に使う目的で、バランスツールに立った状態で目を閉じて姿勢を保つ事、目を閉じたまま片手を動かして姿勢を保持する運動などを、安全な環境を作った上で併せて実施しています。

フィジオセンターでは、医療機関での外来リハビリテーションと並行して施術・コンディショニングをご利用になられる方、手術後に医療機関でのリハビリテーションの算定日数を超えてしまい、リハビリテーションが終了された方々にご利用頂いています。プログラムの実施内容は、医療機関での治療方針に沿って安全に介入を進めていきます。

当センターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、大腿骨頸部骨折術後の方のお体の特徴やバランスのとり方の特徴を確認して、必要性の高いオーダーメイドのバランスエクササイズを実施しています。

ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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