大腿骨頸部骨折術後と高齢者の方に必要なバランス機能に関わる固有受容感覚について

大腿骨頸部骨折術後と高齢者の方に必要なバランス機能に関わる固有受容感覚について

昨日のブログでは、大腿骨頸部骨折術後の方々の立位・歩行のパフォーマンスやバランス機能に関連の深い、筋力トレーニング方法の1つの例について解説しました。

本日のブログでは、バランス機能に同様に関連の深い、固有受容感覚に対して働きかけを行うエクササイズ・トレーニングの内容について例を挙げて解説します。

以前のブログで述べたように、姿勢保持やバランス機能は視覚・前庭系の機能・全身の各関節からの固有受容感覚を統合して姿勢・バランスを調整しています。固有受容感覚とはシンプルにご説明すると、自分の体の位置や動きを無意識のうちに感じ取る能力のことです。この固有受容感覚は筋肉や関節、腱にある感覚が体の動きや位置を脳に伝えることで機能します。

この固有受容感覚は、ご高齢の方々においては機能が低下しやすいことがわかっています。加えて、大腿骨頸部骨折術後で転倒が原因で受傷されている方の場合、年齢の要素に加えて固有受容感覚が更に低下している可能性があります。

一度機能が低下してしまった固有受容感覚の機能を高める方法としては、その方のお身体に合わせた様々な立位バランスを行うアプローチを行う実施する事です。例として前後左右への体重移動・片足立ち・フォワードランジ・サイドランジ・バックステップ・クロスステップ・かかと上げの運動・つま先上げの運動などを用います。加えて、フィジオセンターでは、両手のサポート量を調整する目的でレッドコードを使用する事、足部からの固有受容感覚の機能を高めるため、バランスパッド・エアスタビライザーなどの不安定な床面を作る事で、立位バランスエクササイズを行います。さらにお身体の状態に合わせて、閉眼などでエクササイズを行い、固有受容感覚の働く割合を高めるアプローチを並行して行います。

フィジオセンターでは、固有受容感覚の機能を維持・向上するために、運動の内容・使用するバランスツール・視覚からの影響・その方のバランスを崩しやすい方向や動きなどを確認してクライアントの方とご相談をしながら、立位バランスエクササイズ・トレーニングを実施しています。

当センターでは、医療機関での外来リハビリテーションと並行して施術・コンディショニングをご利用になられる方、手術後に医療機関でのリハビリテーションの算定日数を超えてしまい、リハビリテーションが終了された方々にご利用頂いています。プログラムの実施内容は、医療機関での治療方針に沿って安全に介入を進めていきます。

フィジオセンターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、大腿骨頸部骨折術後の方やご高齢の方の特徴やバランスのとり方の特徴を確認して、必要性の高いオーダーメイドのバランスエクササイズを実施しています。

ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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