変形性股関節症の原因として、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)が注目されています。大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)は、大腿骨頭・骨盤側の寛骨臼の骨構造の異常により、股関節内での衝突や摩擦が生じる状態を指します。この状態が続くと、関節軟骨や周囲の組織に損傷を与え、最終的に変形性股関節症の発症リスクを高めると考えられています。
大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)には主にCam型、Pincer型、そしてこれらのCombinedの3つのタイプがあります。Cam型は大腿骨頭の首の部分が太くなる事により、股関節の動きの中で関節唇や軟骨にダメージを与えるものです。Pincer型は寛骨臼の過剰被覆により、大腿骨頭と寛骨臼の間で衝突が生じるものです。Combinedはこれら両方の特徴を持つタイプです。
大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)が変形性股関節症のリスクを高めるメカニズムとして、股関節内での反復的な衝突や摩擦が関節軟骨や関節唇に微細な損傷を蓄積させることが挙げられます。これにより、関節の安定性が低下し、炎症反応が引き起こされ、軟骨の劣化が進行します。最終的に、関節の変形や機能障害が生じ、変形性股関節症の症状が現れます。
フィジオセンターではこのような大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)をお持ちの方々に対して、基本的には股関節を動かす際に、関節唇などの組織が大腿骨頭と寛骨臼の部分のインピンジメントを避けるために、股関節屈曲時の骨盤の後傾・腰椎の屈曲などの動きを適切に促す事でインピンジメントを回避して、変形性股関節症への移行のリスクを低減するための、施術・コンディショニングを実施します。
当センターでは、保険外・自費でのリハビリテーションサービスを提供しております。大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)や変形性股関節症の診断後に医療機関での外来リハビリテーションが処方・実施されていない方、もしくはリハビリテーションが算定日数制限のため終了された方々に向け、変形をお持ちの股関節に対する施術・コンディショニングだけではなく、長期的にどのような生活習慣が股関節に余分なストレスを加えずに生活できるかを、環境面からも含めてご提案しています。
ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志