本日のブログでは、クライアントの方からご質問を頂く事の多い、変形性股関節症と起き抜けの痛みについて解説します。
変形性股関節症をお持ちの方が、朝起きた際に痛みを感じやすい理由として以下の内容が考えられます。
1つ目は、股関節周囲の筋肉や軟部組織の固さです。寝返りなどは就寝時も行われますが、基本的には長時間の安静となるため筋肉の固さや、周辺の疎性結合組織などの軟部組織に余分な固さが出現します。そのため、起き抜けの際には結果として関節の動きが固くなり易く、痛みに繋がり易いと考えられます。
2つ目は、股関節内の炎症です。股関節の関節包の内側には滑膜があります。変形性股関節症をお持ちの場合、関節面にも負担が掛かり易く、メカニカルストレスが大きい場合には、この関節内の滑膜に炎症が発生します。結果として関節が腫れてしまい、股関節内の内圧が高まるため、起き抜けの痛みに繋がる事が考えられます。
フィジオセンターではこのような場合、1つ目の関節周囲の筋肉や軟部組織の固さに対しては、起床の前にベッドや布団の中で股関節を小さい動きから動かして頂く事、特に固くなり易い筋肉に対して柔らかくストレッチを行う事、歩き出す前にその場で足踏みを繰り返す事など、柔軟性を高める提案を行っています。
2つ目の、関節内の炎症については、直接的に運動で炎症を軽減する事が難しいため、スマートフォンの万歩計機能などを利用して、1日の歩数や1度に歩く距離を調整する事や、炎症が強く疑われる場合は股関節への負担を直接的に軽減する目的でT字杖やノルディックウォーキングのポールの使用を勧めています。
当センターでは、保険外・自費でのリハビリテーションサービスを提供しております。変形性股関節症をお持ちの方で、医療機関での外来リハビリテーションが処方されていない方、また医療保険での算定日数の影響により外来リハビリテーションが終了されている方、外来リハビリテーションと並行してリハビリテーションの実施をご希望される方がに対して、オーダーメイドの施術・コンディショニングに加えて、日常生活での股関節の負担の少ない動き方などを併せてご提案しています。
ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner(CMP) / マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志