本日のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方に発生する事のある骨棘について、形成メカニズムや、股関節に与える影響について解説します。
骨棘とは、関節周囲に形成される新生骨を指し、レントゲン画像やMRIで確認されることが多い構造です。変形性股関節症をお持ちの場合には、関節軟骨の摩耗や関節の不安定性に対する生体の適応反応として形成されると考えられています。骨棘の形成は主に以下の要因によって引き起こされます。
1つ目は関節への機械的負荷の増加です。変形性股関節症をお持ちの方の場合、関節軟骨が摩耗することで衝撃吸収機能が低下し、関節面への負担が増大します。その結果、骨が関節面を補強するために骨棘を形成すると考えられています。
2つ目は、炎症性サイトカインの関与です。関節包や滑膜の炎症が続くと、炎症性の物質であるサイトカインが放出され、軟骨下骨や関節辺縁での骨形成が促進されると報告されています。
これらを背景に股関節周辺に骨棘が発生した場合、股関節の関節可動域の制限につながる可能性や、骨棘が股関節の周囲の組織を刺激してしまう事で痛みを生じる事などがあります。
フィジオセンターではこのような場合、股関節を骨盤に対してどのような方向に動かす事で、骨棘の影響により関節可動域や軟部組織の痛みが出現しやすいかを確認します。骨棘自体の位置を変えたらり、変更する事は施術・コンディショニングでは難しい可能性が高いため、骨棘自体が他の軟部組織に悪さをしないように、動きの方向を確認を行いながらエクササイズを実にします。
当センターでは変形性股関節症をお持ちの方で、医療機関での外来リハビリテーションが処方されていない方、また医療保険での算定日数の影響により外来リハビリテーションが終了されている方、外来リハビリテーションと並行してリハビリテーションの実施をご希望される方に対して、股関節への負担を出来るだけ軽減するための、包括的なサポートを行っております。
ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner(CMP) / マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志