本日のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方に対する、体幹エクササイズの重要性について解説します。
変形性股関節症をお持ちの方に対する運動療法は、正しい方法が重要であり、中でも「体幹エクササイズ」は股関節の機能をサポートする上で大変重要です。
体幹は骨盤・脊柱・腹部を含む領域であり、股関節に関わる筋肉の多くが骨盤に付着するため、重要な役割を果たします。変形性股関節症をお持ちの方の多くが、関節が不安定な場合が多いため、股関節周囲の筋力が低下すると、歩行時のバランスが崩れ、関節への負担が増大します。結果として痛みが増加し、運動量の低下を徐々に悪循環に陥ります。
変形性股関節症をお持ちの方々の体幹機能をみせて頂くと、変形をお持ちの腹横筋の活動が得られにくい事や腰部の多裂筋の活動が過剰になってしまう事、痛みの影響も加わり呼吸が浅くなる事で横隔膜の動きも低下されている方が少なくありません。これらの、体幹深層筋の機能不全は、立ち上がり動作や歩く際にも股関節周囲の筋肉が安定して働きにくい状況と考えられており股関節にも悪影響を及ぼすと考えられます。
国内で行われた研究では、従来良く行われる股関節外転筋(中殿筋)のエクササイズを中心に行う群と四つ這いを中心とした体幹エクササイズを行う2群に分けて、介入の成績をみた際には体幹エクササイズを行った群の方が、より股関節機能が改善した事が示されています。
フィジオセンターでは変形性股関節症をお持ちの方の施術・コンディショニングを担当させて頂く場合、股関節の機能と併せて、その方の体幹深層筋の機能がどのようになっているかを確認します。また、筋肉の機能を高める場合にも、力の入れ方やどのエクササイズが最も適切に筋肉を働かせる事ができるかを確認して、オーダーメイドのアプローチを行います。
当センターでは変形性股関節症をお持ちの方で、医療機関での外来リハビリテーションが処方されていない方、また医療保険での算定日数の影響により外来リハビリテーションが終了されている方、外来リハビリテーションと並行してリハビリテーションの実施をご希望される方に対して、股関節への機能を効率良く発揮するために、股関節だけではなく、体幹機能や足部機能を併せて確認し必要な施術・コンディショニングを行っています。
ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner(CMP) / マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志