中年期以降に起こる背骨の変形 ‐側弯症・変形性腰椎症・脊柱管狭窄症の関係₋ 

中年期以降に起こる背骨の変形 ‐側弯症・変形性腰椎症・脊柱管狭窄症の関係₋ 

「年齢とともに背骨が曲がってきた気がする」
「腰痛だけでなく、歩くと脚がしびれるようになった」

このような症状の背景には、背骨の加齢変化が関係していることがあります。実際、整形外科領域では 中年期以降に背骨の変形が段階的に進行するケース が多く報告されています。

今回は、
側弯症 → 変形性腰椎症 → 脊柱管狭窄症
という流れについて、わかりやすくご紹介します。

中年期以降に起こる「変性側弯症」

側弯症というと、思春期に発見される「特発性側弯症」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし中年期以降では、加齢変化により起こる 変性側弯症(成人側弯症) がみられることがあります。

これは主に以下のような変化が背景となります。

  • 椎間板の変性
  • 椎間関節の摩耗
  • 背骨周囲の筋力低下
  • 姿勢バランスの崩れ

これらの影響により、腰椎が左右非対称に変形し、徐々に側弯が形成されていきます。

変形性腰椎症との関係

側弯が進むと、背骨にはさらに負担がかかり、

  • 椎間板のすり減り
  • 骨棘(骨のとげ)の形成
  • 椎間関節の肥大

といった変化が起こります。

この状態は 変形性腰椎症 と呼ばれ、加齢に伴う腰椎の代表的な変性疾患です。

つまり実際には、

変性側弯症と変形性腰椎症は同時に進行していることが多い

とされています。

さらに進行すると「脊柱管狭窄症」

背骨の変形が進むと、

  • 椎間板の膨隆
  • 黄色靭帯の肥厚
  • 関節の肥大
  • 椎体のずれ

などによって神経の通り道である 脊柱管 が狭くなることがあります。

これが 脊柱管狭窄症 です。

代表的な症状として

  • 長く歩くと脚がしびれる
  • 少し休むとまた歩ける(間欠性跛行)
  • 腰痛や下肢痛

などがみられることがあります。

実際に多い背骨変形の進行パターン

臨床では、次のような変化が段階的に見られることがあります。

  1. 椎間板の変性(40〜50代)
  2. 変形性腰椎症
  3. 変性側弯症
  4. 脊柱管狭窄症

ただし進行の順序や程度は個人差があり、
必ずしも全ての方に起こるわけではありません。

予防としてできること

背骨の変形は完全に防ぐことは難しいものの、
日常生活の工夫や適切な運動によって 進行を抑える可能性 はあります。

例えば次のような取り組みが重要です。

  • 姿勢バランスの改善
  • 体幹筋(コア)の安定化
  • 背骨の柔軟性維持
  • 側弯に対する専門的エクササイズ
  • 早期の専門評価

特に側弯症に対しては、世界的に用いられている
シュロス法(Schroth Method) と呼ばれる運動療法が知られています。

これは呼吸と姿勢を組み合わせ、背骨の三次元的な変形にアプローチするリハビリテーション方法です。

背骨の変形は「早めの対応」が大切

背骨の変形は、痛みが出てから気づくことも少なくありません。

しかし、早期に評価し適切な運動療法を行うことで、

  • 症状の軽減
  • 変形進行の抑制
  • 日常生活の改善

につながる可能性があります。

もし

  • 最近姿勢の変化が気になる
  • 腰痛や脚のしびれがある
  • 側弯症が気になっている

などのご不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター

 問い合わせ:info@physiocenter.jp

TEL:03-6402-7755

フィジオセンター
理学療法士
国際認定シュロス側弯症セラピスト:大田

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