足の痛みといっても、様々な原因があります。今回は、女性に多い “バニオン” の痛みと、その原因について解説いたします。まずなぜバニオン(母趾の付け根の関節:第一中足基節関節の内側の腫れと痛み)になってしまうのか?
バニオンは、外反母趾とごっちゃ混ぜに考えられていますが、正確に解説すると、歩行時(特に蹴りだしの最中)に足の向きが何らかの原因でつま先が外側に向けられて、母趾の付け根の内側に過剰な圧力が加わって、局所的に炎症が起こったしまうのが始まりです。またその圧力は母趾も付け根から外側に押してしまうため、“母趾が外側を向く=外反母趾”になりやすくなる、という流れです。ではなぜ足が蹴りだしの最中に外側に向いてしまうのか?
最も考えられるのは、1,履物の趾の付け根の部分の反り上がるポイント(ボール部と言います)がずれている。2,足首(足関節)が硬く、蹴りだし時に足先が外向きに逃げてしまう。3,足関節捻挫など足首のケガの後遺症で足関節が不安定になっている。4,もともと偏平足や開張足で母趾の内側が圧迫、外反母趾も発生した。これらの原因は、適切なストレッチ、筋力増強、簡単テーピング、足底板などで、解消できます。もしバニオンでお困りの方は、ご連絡ください。早めの改善をおすすめします、その分、外反母趾の進行も予防できます。
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