側弯症(脊柱侧弯)は、背骨が側方に曲がって回旋をおこす病態で、進行が早い場合には姿勢の悪化や健康に悪影響を及ぼすことがあります。そんな中、シュロス法(Schroth法)をベースにしたエクササイズとシェノー側弯ブレースの組み合わせが、効果的な予防と改善の手段として注目されています。
シェノー側弯ブレースの強力な修正力
シェノー側弯ブレースは、側弯症に特化した治療用ブレースで、枠の形状によって側弯のカーブを全体的に修正します。このブレースの矯正力は非常に高く、軽量であるため(通常の装具の約1/3程度)、長時間の装着も可能なため、優れた矯正効果が期待できます。
シュロス法とシェノーブレースの組み合わせ
下記の写真では、患者さんがシェノーブレースを装着した状態で、シュロス法に基づく体操を行っている様子が示されています。このエクササイズでは、青い矢印が示す通り、肩甲骨のポジショニングや背部の筋肉の収縮を意識して行います。正しい姿勢を維持し、肩甲骨をしっかりと後ろに引くことで、背中の筋肉が正しく使われ、側弯の修正をサポートします。
また、赤い矢印はシェノー側弯ブレースが与える修正力を示しています。ブレースは側弯を矯正する力を発揮し、骨格を正しい位置に導きます。この修正力を活かしつつ、シュロス法によるエロンゲーション(背骨の引き伸ばし)と筋力強化を行うことで、さらなる効果を得ることができます。
個別に対応したリハビリプラン
側弯症には個々に異なるタイプがあり、カーブの角度や発症時期なども一人ひとり異なります。そのため、当センターでは、患者様一人ひとりに合わせたシュロス法の体操プログラムを提供しています。また、必要に応じて、シェノー側弯ブレースを使用した治療を組み合わせ、側弯の予防と改善を目指します。
まとめ
シュロス法とシェノーブレースの組み合わせは、側弯症に対する強力かつ効果的なアプローチです。シュロス法による筋力トレーニングとストレッチに加え、シェノーブレースの強力な修正力が、側弯症の予防と改善に役立ちます。個別対応したプランで、患者様に最適な治療を提供し、より良い健康状態を目指していきます。
もし、側弯症の改善に関してご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。当センターでは、専門的なカウンセリングと治療を提供しています。
東京慈恵医科大学病院E棟2階 フィジオセンター
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理学療法士 シュロス側弯セラピスト 大田