側弯症は成長期に多く診断される疾患です。思春期の間は、医師による定期的なレントゲン撮影で経過観察を行い、カーブの角度や骨成熟度(リッサーサイン)に応じて装具療法などで治療を進めます。
しかし、17~18歳を過ぎて成長期が終了すると、多くの場合、医療機関での定期診察は終了となります。
その理由は、
- 身長の伸びが止まる
- 骨の成長が完了する
- 骨組織の剛性が高まる
- 筋組織が発達し、変形しにくくなる
といった身体的変化により、「側弯の急速な進行リスクが低下する」と考えられているためです。
しかし、ここに大切な視点があります
実は、骨の老化は30歳頃から始まります。
正確には、「骨を作る量」よりも「骨を壊す量」が少しずつ上回り始めるのです。
一般的に骨密度は、年に約1%ずつ低下すると言われています。
特に女性は、40代後半からエストロゲン(女性ホルモン)の減少により、骨密度が急激に低下します。これは更年期以降の骨粗鬆症リスクとも深く関係しています。
成人期の側弯症で起こりうること
成長期のような急速な進行は少なくなりますが、
- 骨密度の低下
- 筋力低下
- 姿勢バランスの崩れ
などが重なることで、側弯の変形がゆっくりと悪化するリスクが高まります。
「もう大人だから大丈夫」ではなく、
**「大人になったからこそケアが必要」**なのです。
成人向けシュロス側弯症エクササイズとは?
Schroth Method(シュロス法)は、ドイツ発祥の側弯症に特化した運動療法です。
特徴は、
- 立体的(3D)な姿勢矯正
- 呼吸を用いた矯正法(回旋呼吸)
- カーブタイプ別に個別化されたエクササイズ
単なるストレッチではなく、自分の背骨のカーブに合わせて修正していく専門的な運動療法です。
成人にこそシュロス体操をおすすめする理由
✔ 骨密度低下への対策として姿勢改善ができる
✔ 筋力維持により変形進行を予防できる
✔ 呼吸機能の改善が期待できる
✔ 慢性的な腰痛・背部痛の軽減につながる
特に、学生時代に側弯症と診断され、現在40代・50代を迎えている方は、今からでも遅くありません。
将来の変形悪化を防ぐために、今できることがあります。
このような方へ
- 最近、背中の丸みが強くなった気がする
- 以前より身長が縮んだ気がする
- 側弯が進んでいないか不安
- 将来の骨粗鬆症が心配
一つでも当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
側弯症は「成長期の病気」ではありません。
成人期こそ、自分の体を守るための新しいスタートラインです。
成人向けシュロス側弯体操で、未来の背骨を守りましょう。
側弯症の悪化がご心配な方は、どうぞお気軽にご相談ください。
東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター
問い合わせ:info@physiocenter.jp
TEL:03-6402-7755
担当:理学療法士(シュロス側弯症セラピスト) 大田