昨日のブログでは、バランス機能に同様に関連の深い、固有受容感覚に対して働きかけを行うエクササイズ・トレーニングの内容について例を挙げて解説しました。
本日のブログでは、大腿骨頸部骨折術後の方のバランス機能に関与する、円背姿勢について解説します。
私達の脊柱(背骨)は、頸椎・胸椎・腰椎・仙骨を分類されており、それぞれの分節により関節の作りや向きが異なっています。全般的に述べられる事として背中が丸くなる円背姿勢では、体の捻る動きや横に傾く動きが起こりにくく立ってバランスを取る際にはマイナスに働いてしまいます。
高齢者の方の場合、椎間板(背骨の間にあるゼリーのような組織)の水分が減少してしまう事、骨粗鬆症の影響、体を重力に対して垂直方向に起こす作用を持つ抗重力筋の筋力低下の影響などにより、背中が丸くなる円背姿勢となってしまう方がおられます。
加えて大腿骨頸部骨折の手術後の方においても、この円背姿勢によるバランス不良の影響を受けている方もおられるため、股関節の関節可動域を確保する事、股関節及び足全体の筋力低下を改善する事に加えて、可能な範囲で円背姿勢を軽減するためのエクササイズ・トレーニングを並行して進める事が再転倒の予防の観点から重要です。
フィジオセンターでは、脊柱全体の可動性を確認して、関節の動きが許す範囲にて脊柱の伸展方向の動きを大きくするストレッチ・モビライゼーション、重力に対して垂直方向に体を起こす作用を持つ抗重力筋のエクササイズ・トレーニングの実施。定期的な姿勢の修正方法などについて、クライアントの方と確認を行っています。
フィジオセンターでは、医療機関での外来リハビリテーションと並行して施術・コンディショニングをご利用になられる方、手術後に医療機関でのリハビリテーションの算定日数を超えてしまい、リハビリテーションが終了された方々にご利用頂いています。プログラムの実施内容は、医療機関での治療方針に沿って安全に介入を進めていきます。
当センターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、大腿骨頸部骨折術後の方のお体の特徴やバランスのとり方の特徴を確認して、必要性の高いオーダーメイドのバランスエクササイズを実施しています。
ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志