昨日のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方の関節可動域と屈曲時のつまり感について考えられる原因とそれらの症状を軽減するためのアプローチ方法について解説しました。
本日のブログでは、変形性股関節症をお持ちの方に見られる事もあり、関節自体にも大きい負担をかけやすいスウェイバック姿勢との関係について解説します。
始めにスウェイバック姿勢の特徴ですが、身体の主な部位の重さの中心部分が矢状面の同一線上に位置しない姿勢を指します。スウェイバック姿勢では、いくつかの特徴があげられます。
・骨盤が前方に位置し、腹部が出たように見える。
・胸椎の後弯が増大し、猫背のような状態になる。
・腰椎の前弯が減少し、腰の反りが少なくなる。
※状況により下位の腰痛は過伸展となる場合があります
・股関節や膝が過伸展し、下肢全体のバランスが崩れる。などの特徴が挙げられます。
これだけでも、背骨や骨盤周囲に余分な負荷がかかりそうなイメージですが、スウェイバック姿勢は変形性股関節症の進行や症状悪化に影響を及ぼす可能性があります。以下にその主な悪影響を挙げます。
1つは目は股関節への過剰な負荷です。腰椎の前弯が減少し骨盤が後傾している場合に股関節を支える臼蓋被覆の面積は少なくなります。加えて猫背で上半身の重さが体全体の後方にかかるため、股関節の前方の組織である、腸腰筋や大腿直筋の起始部に炎症や滑走不全などの症状を引き起こしてしまうリスクが高まります。
2つ目は体幹の深層筋・股関節の殿筋群の機能が低下する事です。立位での姿勢が崩れている場合、良い姿勢をとれている時と比較して、お腹のインナーマッスルのが働き適切に腹圧を高める事が難しくなります。体幹深層筋である腹横筋の一部の筋線維は大殿筋との連絡を持つと考えられる場合もあり、腹圧が適切に高められない状態の場合、殿筋群の機能も低下しやすいと考えれらます。
フィジオセンターではこのような、変形性股関節症をお持ちの方がスウェイバック姿勢を呈されている場合、体幹の深層筋の機能の確認・現在のスウェイバック姿勢に関連の深いとされる全身の筋肉の長さの検査・股関節や脊柱全体の可動性の確認・骨盤と股関節を最適な関係で動かす事ができるのか、などを確認した上で施術・コンディショニングを勧めます。
当センターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、変形をお持ちの股関節の機能を出来るだけ発揮できるような働きかけだけではなく、全身的に姿勢や動きを拝見して、どのような体の使い方を行う事でより良い動きになっていけるかを確認して施術・コンディショニングを提案しています。ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。
年末年始休業のお知らせ
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理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志