早期のリハビリテーションが人工関節置換術への移行を低減する可能性について

早期のリハビリテーションが人工関節置換術への移行を低減する可能性について

変形性関節症は、高齢者の方を中心に多くの人が悩まされる疾患です。特に股関節や膝関節の変形性関節症は、進行すると痛みや関節可動域の制限を引き起こし、日常生活に大きな影響を与えます。変形が進行すると最終的に、人工股関節置換術(THA)や人工膝関節置換術(TKA)が必要になるケースも少なくありません。本日、ご紹介する研究論文は、変形性関節症の診断後初期に積極的にリハビリテーションを行う事で、人工股関節全置換術(THA)・人工膝関節置換術(TKA)への移行を低減できる可能性が示されています。

台湾にて行われた研究では、変形性股関節症と変形性膝関節症と診断された患者を対象に、リハビリテーションの頻度と人工関節置換術への移行率との関連を調査しました。この研究では、2000年から2013年にかけて438,833人の患者を対象に、リハビリテーションの実施頻度に応じて以下の3つのグループに分類しました。

・24回以上のリハビリを受けた群(>24回)
・13~23回のリハビリを受けた群(13–23回)
・12回以下のリハビリを受けた群(<12回)

結果として、変形性股関節症・変形性膝関節症の診断後、1年以内に24回以上のリハビリを受けた患者は、人工股関節置換術(THA)および人工関節置換術(TKA)の移行率が有意に低いことが判明しました。この結果は、診断後の早期段階で積極的にリハビリテーションを行うことが、変形性膝関節症の進行を抑え、人工関節置換術の必要性を低減する可能性があることを示しています。

フィジオセンターでは、変形性股関節症・変形性膝関節症の診断を受けた後の早期にご利用頂くクライアントの方々に対して、現在お困りとなっている動きや姿勢を中心に観察を行い、体の使い方がどのように変形をお持ちの股関節や膝関節に影響を与えているかを確認します。また、痛みをお持ちの場合はどの組織が痛みに関与しているかを出来るだけ詳細に確認して、長期的に股関節や膝関節を良い状態に保てるように、施術・コンディショニングを実施します。

当センターでは、保険外・自費でのリハビリテーションサービスを提供しております。医療機関での外来リハビリテーションを実施されていない方、もしくはリハビリテーションが算定日数制限のため終了された方々に向け、股関節や膝関節機能の改善を目的として、機能的な関連の深い体幹のインナーマッスルの機能や足関節との関わりを確認しながら施術・コンディショニングを実施しています。

ご興味のある方は、ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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