紹介するのは、McIntireら(2008年、Journal of Spinal Disorders & Techniques) のパイロット研究。
- 対象はAISの子ども15人(平均年齢13.9歳、平均カーブ33°)
- 体幹の回旋筋力トレーニングを、まず4か月間は専門家の監督下で、その後4か月は自主トレで実施
- 効果を「筋力」と「背骨の曲がり(Cobb角)」でチェック
結果はどうだった?
- 監督下のトレーニングで筋力は28〜50%アップ!
- しかし…自主トレだけの期間では、その効果が維持できなかった。
- 側弯の進行については:
- 中等度(20〜40°)のカーブ → 短期的には進行なし(安定化!)
- 重度(50〜60°)のカーブ → 全員が進行し、手術が必要になったケースも
研究から分かること
- 筋トレは「背骨を治す魔法」ではないけれど、軽度〜中等度なら進行を防ぐサポートになる可能性大きい!!
- ただし、重度の側弯には効果が弱く、手術が必要になることもある。
- 自主トレだけでは効果が続きにくいので、定期的に専門家の指導のもとで継続することが大切。。
まとめ
- 思春期特発性側弯症には「運動療法」が大切。
- 軽度〜中等度では進行予防の可能性あり。
- でも重度では限界があり、手術の必要性が残る。
- ポイントは“専門家と一緒に継続することが大切です。
保護者の方にとっても「装具以外にできることがある」と知れるのは心強いことです。
これからは “装具+運動療法” のハイブリッドアプローチ が、より標準的になっていくかもしれません。
フィジオセンターなどでは、海外でも効果が注目されている シュロス法(Schrothエクササイズ) を専門の理学療法士が指導しています。
単なる筋トレではなく、呼吸や姿勢コントロールを組み合わせた運動で、さらに高い効果が期待できます。
東京慈恵医科大学病院E棟2階 フィジオセンター
お問い合わせ先:info@physiocenter.jp
電話:03-6402-7755
理学療法士:大田(シュロス側弯症セラピスト)