トップレベルのアスリートでも、これまで理学療法士に全身の機能を評価してもらったことがない、という話を高い頻度で聞きます。自分の身体の弱いところ(構造的にも機能的にも)や筋バランスは、スポーツをする中でなんとなくは分かっている。でも痛いところ自体が悪いのか、それとも他に悪い・弱いところがあってその影響で痛みが出るのか、自分では分かりにくいです。不調の理由が分かるとより適切に対処ができるので、早い段階で専門家に身体の評価をしてもらえると、怪我や不調の予防になると思います。専門家というのは理学療法士でなくても、運動器系の身体機能(に加えて症状に関連する機能)の専門知識のある方であれば大丈夫です。
全身の評価をしておくと何が良いかというと、ケガや手術をした場合、患部の評価・治療・トレーニングはもちろん行います。そしてケガや手術から回復したら競技復帰をしますが、以前と同じ身体の使い方をしていた場合、今までと同じ負荷が身体にかかります。すると、回復段階でまた同じか所を傷めたり、患部をかばって反対側を怪我したり、ということが起こりやすいんです。
競技復帰は、安全・確実に、さらにケガの前よりもパフォーマンスを上げて復帰できたら、これまでやってきたことが十分活かせますよね。そのためにも、痛みをとる治療や患部のトレーニングに加えて、全身の評価をしてリハビリ前よりもさらに身体機能を高めておくことが大切です。
フィジオセンターでは、まずは基本的な動き(スクワット、片脚立ち、ランニング、ステップなど)が適切にできるように丁寧に評価をして、弱いところやバランスが不十分な部位へのコンディショニングも行います。基本の動きが適切にできるようになったら、スポーツに特化した専門的な動きができるようにサポートします。スポーツ外傷・障害を繰り返さないためにも、けがの予防のためにも、ぜひ一度ご相談ください。
磯あすか(理学療法士/日本スポーツ協会公認AT)