変形性股関節症と歩行のフォームの関係について

変形性股関節症と歩行のフォームの関係について

昨日ののブログでは、変形性股関節症と跛行との関係について解説しました。本日のブログでは、変形性股関節症と歩行の矢状面(横から見た面)のフォームとの関係について解説します。

変形性股関節症をお持ちの方の場合、近年の研究により歩行時の姿勢や動きのパターンが股関節の機能に大きく影響することが明らかになっています。

2018年に発表された研究では、軽度から中等度の変形性股関節症患者と健常者を対象に、歩行時の矢状面(横から見た面)での動作パターンと股関節のMRI変化との関連性が調査されました。 この研究では、被験者の歩行時の股関節角度や骨盤の傾きなどを計測し、18ヶ月間の経過を追跡した内容になります。その結果、股関節の伸展(骨盤に対する太ももの後ろへの動き)が制限されている人や、骨盤の前傾(反り腰の方向)が少ない人は、股関節の軟骨や関節の変形が進行しやすいことが示唆されました。

この研究結果は、歩行時の姿勢や動作パターンが股関節の関節機能の維持にに重要であることを示しています。特に、股関節の適切な伸展や骨盤・腰椎の動きは、股関節への負担を軽減して変形の進行を抑制する可能性があります。

フィジオセンターでは、変形性股関節症の進行予防・症状の軽減を目的として、以下のアプローチを推奨しています。

・姿勢の評価と修正:その対象者の方の普段の立位姿勢や歩行のパターンを評価して、股関節の余分な負担を軽減するための筋肉のバランスの修正や、股関節を含めた他関節の関節の柔軟性を高めるアプローチを行います。

・変形性股関節症に対する理解と生活指導:日常生活での動作や姿勢に関するアドバイスを共有して、股関節への負担を最小限に抑える方法を話し合いますます。これには、適切な履物の選択、杖・ノルディックウォーキングのポールの使用や歩行時の注意点などが含まれます。

変形性股関節症は、早期の介入と適切な管理により症状の進行を遅らせて、股関節の機能をより長く保つ事が大切です。フィジオセンターでは、最新の知見を出来るだけ広く取り入れた上で個別のリハビリテーションプログラムを提供しています。

当センターは保険外・自費でのサービス(保険外リハビリテーション・自費リハビリテーション)となるため、変形をお持ちの股関節機能だけではなく、立位姿勢や歩行のフォームを確認しながら、股関節の機能を出来るだけ発揮できるような施術・コンディショニングを実施しています。

ご興味のある方はホームページまたは、お電話にてお気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。 

理学療法士 保健医療科学修士号 認定理学療法士(運動器・脳卒中)
Certified Mulligan Practitioner (CMP) /マリガンコンセプト認定理学療法士
LSVT®BIG認定セラピスト
津田 泰志

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