腰椎分離症はなぜスポーツ選手に多いのか

腰椎分離症はなぜスポーツ選手に多いのか

腰椎分離症は、「中高生のスポーツ選手に多い腰のケガ」として、以前のブログでお知らせしました。しかし、なぜ同じ年齢でもスポーツをしていない子どもには少なく、競技スポーツに取り組む子ども・学生の方nに多くみられるのでしょうか。本日のブログでは、腰椎分離症がスポーツ選手に多い理由を、成長期のからだの特徴や競技特性、練習環境などの観点から整理してお伝えします。

□ なぜスポーツ選手に腰椎分離症が多いのか

1つ目は、成長期の骨の特徴とスポーツでの運動量のミスマッチです。成長期の骨は、成人と比べてまだ完全に硬くはなく、ストレスに対する抵抗力が低い。といった特徴があります。そのような中で、中学生〜高校生年代のスポーツ選手は、部活動やクラブチームでの練習量の増加や練習以外にも自主練習やトレーニングが行われる事が多く、腰椎への負担が増加する事です。

2つ目は、筋力・柔軟性・動作パターンのアンバランスです。成長期は身長が急激に伸びる一方で、筋力や柔軟性のアンバランスが起こり易くなります。例としては、体幹深層筋(インナーマッスル)の機能低下、大腿直筋やハムストリングスなどの股関節の可動域に影響を強く与える筋肉の短縮、結果として反り腰(腰椎の前弯の増強)が起こり腰椎の負担を増加させる事があります。

3つ目は、オーバーユース(使いすぎ)と休息の不足です。スポーツ選手、とくに競技志向の高い中高生年代では、レギュラー争いや大会や試合への出場機会を求める事、またチームによってはトレーニング後のクーリングダウンを行わずに練習が終了してるチームも散見されるように感じます。

□ フィジオセンターでのアプローチについて

    フィジオセンターでは、医療機関での診断結果(画像所見や活動制限の指示)を踏まえたうえで、個々の選手の、年齢・成長段階、競技種目やポジションについて、痛みの出る動作パターン(腰を反る動きに不具合が多いです)を整理し、個別リハビリテーションを行っています。

    □ まとめ

    腰椎分離症については、早期発見と適切なリハビリテーションが重要です。腰椎分離症は、成長期のスポーツ選手に多い疾患ですが、その背景には成長期の骨の脆弱性、筋力・柔軟性・モーターコントロールのアンバランス、オーバーユースと休息不足といった複数の要因が重なっています。

    腰椎分離症と診断された方、またはその疑いがあり医療機関での外来リハビリテーションが受けられない方、保険制度上リハビリが終了してしまった方、部活動やクラブチームと両立しながら追加のリハビリテーションをご希望の方は、フィジオセンターのホームページまたはお電話にて、お気軽にご相談ください。

    理学療法士/保健医療科学修士号/認定理学療法士(運動器・脳卒中)
    Certified Mulligan Practitioner(CMP)/LSVT® BIG 認定セラピスト
    日本体外衝撃波医学会認定 運動器体外衝撃波治療施術者
    BFJ公認野球指導者 基礎I U-15
    津田 泰志

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