側弯症の固定術後に起こる腰痛・肩こりの原因とは?「固定していない部位」の可動性と安定性のバランスがカギ

側弯症の固定術後に起こる腰痛・肩こりの原因とは?「固定していない部位」の可動性と安定性のバランスがカギ

側弯症に対する脊柱固定術では、変形した背骨を金属製のスクリューやロッドで安定させることで、構造的な支持性と姿勢の改善を図ります。

しかし、手術後に**「今までなかった腰痛や肩こりが出てきた」**という声を耳にすることも少なくありません。

実はこれ、固定した背骨の周囲にある“まだ動く部分”が、必要以上に代償して動いてしまうことが原因で起こる場合があるのです。

可動性が制限されることで、他の部位に“負担”がかかる

固定術により、椎体間は動かなくなります。
これは手術の目的でもあり、構造の安定を得るために必要な処置です。

ただし、その“動かなくなった部分”の近くにある可動域の残された関節は、代償的に過剰に動かされてしまう傾向があります。

たとえば…

胸椎〜腰椎にかけてロッドで固定した場合でも、下部腰椎(L4〜S1)は固定対象外となるケースが多く見られます。

結果的にこの下部腰椎に過度な動き(モビリティ)が集中し、腰部の筋緊張や椎間関節への負担が増加し、腰痛を引き起こすことがあるのです。

腰痛や肩こりを予防・改善する2つの視点

術後の慢性的な不快症状を予防・改善するには、**「動くべきところをしっかり動かし、安定すべきところを安定させる」**ことが極めて重要です。

ここで重要な2つの視点を紹介します。

1. 可動性を担保すべき部位:股関節の柔軟性の確保

下部腰椎への過負荷を減らすためには、下部腰椎の近接関節であり、広い可動域を持つ股関節の柔軟性を確保することがポイントです。

股関節の動きが悪いと、歩行・立ち上がり・しゃがみ動作などで腰が余分に動いてしまい、痛みの原因になります。

2. 安定性を高める部位:下部腰椎〜骨盤のコア安定性

逆に、下部腰椎自体は過剰に動かさないよう、適度な安定性(スタビリティ)を持たせる必要があります。

これには、腹横筋・多裂筋・骨盤底筋など、インナーマッスルの活性化を目的としたコアトレーニングが非常に有効です。

安定性と柔軟性を適切に配置することで、腰痛や肩こりの予防・改善に繋がります。

フィジオセンターのサポート体制:側弯症専門セラピストによる評価と指導

フィジオセンターでは、側弯症の術後ケアに特化したリハビリテーションを行っています。
当施設には、国際認定「シュロス側弯症セラピスト」の資格を持つスタッフが在籍しており、術後の体の変化に対する専門的な知識と技術で、個々の状態に合わせた対応を行っています。

  • 固定部以外の過負荷の評価
  • 股関節などの可動性改善アプローチ
  • 下部腰椎の安定性向上のためのコアプログラム
  • 日常生活・姿勢・動作指導まで一貫したフォロー

症状の背景には、必ず「理由」があります。術後の腰痛や肩こりにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

  • 脊柱固定術後は、固定されていない部分の関節に代償運動が生じやすい
  • 特に下部腰椎への過負荷は腰痛の原因になることがある
  • 股関節の柔軟性を高めることと、下部腰椎の安定性を高めるコアトレーニングの両立が重要
  • 専門知識を持つセラピストによる評価とサポートが、的確な改善への第一歩です

東京慈恵医科大学病院 E棟2階 フィジオセンター

 問い合わせ:info@physiocenter.jp

TEL:03-6402-7755

担当:理学療法士(シュロス側弯症セラピスト) 大田

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